父という人・きっかけ正義感がとても強く、真っすぐで、正直で、まじめで、自分にも他人にも厳しい人。 でも、なかなか表に出しませんが、とても思いやりのある、優しい人でもありました。 いわゆる、昔の親父さん、頑固オヤジです。 父の正義感のエピソードとして、地元では有名な話があります。 わたしの成人式の日です。 父は、町議をしていた関係上来賓席に出席していました。 式後、記念撮影も終わり帰途につく人々がゾロゾロと…。 そこに問題発生。 見るからにヤバそうな黒塗りのスモーク全面張りの車が3台連なって、出口を塞ぐような形で止まっています。 誰も、言いに行ける雰囲気ではなかった…。 ただ黙って、持ち主が現れ、出ていってくれるのを待つばかり。 そこに父登場。 「おい、これ誰の車や!こなんとこに止めとったら誰っちゃ出られんやろが!」 そして、持ち主が現れ… 何事もなく、父の誘導で、その車は出ていったのです。 まぁ何事もなかったから良いようなものの、わたしの心臓もバクバクでした。 こういう出来事に黙っていられない父。 議会でも、当然、バンバン発言します。 それを良く思っていない人たちもいました。 2000年春に60歳で仕事を定年退職し、これから議会の方に本腰が入れられる、 とまだまだ直していきたい事がたくさんあったようです。 せっかく定年退職したんやから、もう少しゆっくりしたら… という声は、父の耳には届いていないようでした。 そんな時に、ある事件が持ち上がりました。 わたしから言わせれば、ハメられたのです。 (これは詳しくは書けません、ごめんなさい) 当時妊娠初期だったわたしには心配を掛けたらいかん… とわたしには内緒にされていたようですが、 この時父は、眠れない、食べられない日々が続いていたようです。 プライドを傷つけられ、でも 「分かってくれる人は、ちゃんと分かってくれる」 「今までのワシの信念をしっとる人は、惑わされへん」 と言いつつも、かなりキツイ日々を過ごしていたようです。 (気付かないわたしもわたしですが…。) そんな日々を3ヶ月も続け、ついに父は倒れてしまいます。 ──悲しい話に見えますが、ちゃんと父も、守られていて、 この後、奇跡の出来事が、たくさん続きます。── |